企業は時に破綻してしまうものです。
赤字がかさむことで破綻することもあれば、黒字でありながら資金繰りなどの問題で破綻してしまうケースもあります。
赤字による破綻は原因がわかりやすいですが、黒字による破綻や問題がより複雑で、内部状態を少し調査しただけでは判然としないことがほとんどです。
黒字なのに破綻する理由について
黒字でありながら、すなわちサービスやモノがしっかりと売上を出していながら破綻してしまう場合、大抵は仕入れに失敗しています。
どれだけ多くの売上を出していても、そのための仕入れや準備に費用がかかりすぎていると儲けになりません。
極端な例ですが、100円で売る商品を99円で仕入れても利益は1円にしかならないのです。
商品を仕入れる手間暇を考えたら、赤字となってしまうでしょう。
売上が好調に伸びている企業でも、黒字で破綻する可能性は十分にあります。
成長中の企業は収入も支払いも増加していく傾向があります。
しかし企業の収入と支払いでは支払いのほうが先になるため、収入を得る前に増加した支払いを要求され、不渡りとなってしまうのです。
不渡りが続くと企業は信頼を失います。
そのまま事態が悪化していくと、最終的には黒字のまま倒産してしまうのです。
黒字破綻からの再生
黒字での破綻から企業を再生する場合、公認会計士などが金融機関に支援を頼むことができるような理由を探します。
その企業の社会的な存在意義や、行っている事業の価値などを見つめ直し、それらを含めたうえで再生計画を提出するのです。
超長期に渡るリスケや第二会社方式を利用した債権カットを行うこともあり、その場合は銀行に信頼されているような、金融問題を得意とする弁護士の力を借ります。
さらに各地方の中小企業再生支援協議会と協力してことにあたるケースも少なくありません。