商業手形と小切手に共通していることは?
商業手形と小切手の違いについて、あなたはきちんと理解していますか?
どちらにおいても共通しているのは、記載された額面と同等の価値を持つ有価証券であるということです。
つまり、それらの証券or券面と引き換えでないと、現金化することはできません。
また、商業手形と小切手のいずれにおいても、実際に利用を行うためには当座預金口座を開設しておく必要があります。
それぞれ専用の用紙が金融機関によって交付されており、それらに記入をしなければ換金できないという点も共通しています。
小切手のメリットは、いつでも換金できるということ
商業手形と小切手で異なるのは、現金化を行うタイミング。
小切手では、内容についての記入がなされた時点から、現金化をすることが可能です。
ただし、換金できる期限も設定されており、小切手が振り出された日から起算して10日目までとされています。
一方、商業手形では振出日以降すぐに現金化することはできません。
券面に記載されている支払期日にならないと、原則として現金化できないようになっています。
これらの違いは、振出人にとってとても大きな意味があります。
つまり、小切手での支払いを行う場合、振り出した時点で額面分以上の金額が当座預金口座に入っている必要がありますが、商業手形では支払期日前日までに用意をすれば間に合います。
振出人の資金繰りの状態に合わせて、小切手を選択するか、商業手形で対応するかを選択していると言っていいでしょう。
商業手形割引を利用すれば、支払期日前に現金化することは可能
商業手形においても支払期日前に換金することはできます。
しかしながら、ある程度減額されることが条件です。
商業手形割引と呼ばれるサービスで、現金化をする日から支払期日までの日数に対し、一定の金利分を差し引くことで支払いが実施されます。
金融機関や割引専門業者などがこのサービスを提供していますが、それぞれ独自の金利(割引率)が設定されています。