商業手形割引の専門業者とは?
商業手形の割引を行うのは、手形に記載された支払期日よりも前に現金化をしたい場合です。
現金化を行う日から支払期日までの日数に対し、設定された金利分を割り引きすることを商業手形割引と呼ばれます。
商業手形割引のサービスを行っているのは、金融機関や専門業者などがあり、それぞれに割引率が異なります。
商業手形割引の割引率はどのくらい?
上にご説明したように、商業手形割引の際に適用される割引率は、それぞれの機関によって独自に設定されています。
一般的な金融機関の相場としては、次のように考えておいていいでしょう。
①都市銀行:1.5%から3.0%程度
②普通銀行:2.0%から3.5%程度
③信用金庫:2.5%から4.5%程度
④信用組合:3.5%から5.5%程度
ただし、こちらはあくまでも目安と考えたほうがいいでしょう。
というのも、これらの金融機関においては、手形割引を融資サービスのひとつとしてとらえているため、実際の割引率はケースごとに異なります。
ですので、割引率の設定にあたっては、受取人の規模や信用情報、そして受取人が融資を受けていれば、その融資額と返済計画など、実にさまざまな情報を組み合わせて割引率を設定します。
商業手形割引の専門業者を利用するメリットは?
上記のような金融機関の審査に比べると、専門業者においては主に振出人の規模と信用情報をベースにして審査を行います。
つまり、審査にあたっての必要項目が圧倒的に少なくなりますので、割引実施の可否決定、実施までのスピードが大幅にアップします。
また、金融機関においては、保証人が必要とされるケースがありますが、専門業者では原則として必要ありません。
割引手続きにおいても、金融機関には納税証明書や3期分の決算書をはじめとして、数多くの書類を提出しなければなりませんが、専門業者には手形取引の約定書等だけですみます。
その分、割引率が高めに設定される傾向にありますが、審査の基準とスピードにおいては、金融機関を大きく上回ります。