銀行手形と個人手形の違いとは?
銀行手形とは、銀行自身が振出人となるか、支払人となる手形のこと。
一方、手形に関する振出人や支払人、引受人という立場が個人や企業など、銀行でない場合の手形のことを、個人手形と言います。
銀行手形のひとつには、送金為替手形があります。
企業Aが企業Bから商品を仕入れた場合、通常では現金での支払いが行われるものですが、金額が大きかったり遠隔地であったりするなどの理由で、手形を使って決済します。
具体的には、企業Aが銀行に手形の振り出しを依頼し、銀行が送金為替手形を発行、Aはその手形を買い受けたうえで企業Bに郵送します。
手形を受け取ったBが銀行に提示することで、喚起するシステムです。
外国為替で頻繁に利用される送金為替手形
上にご説明したように、送金為替手形を使うことで現金のやり取りを行わずにすみます。
特に、輸出や輸入などの貿易を事業として行っているケースでは、それぞれの国の通貨が異なるため、現金のやり取りではどうしても煩雑なところが出てきてしまいます。
その点、送金為替手形を使えばよりスムーズにレート計算をすることができますので、円滑な事業を継続していくことが可能。
現金によるやり取りに比べて輸出側、輸入側の双方にメリットのある決済方法なのです。
銀行が振出人となる手形には不渡りがない?
送金為替手形でご説明したように、すでに銀行との取引のある企業Aが、企業Bへの支払いのために銀行に依頼をして銀行手形を振り出してもらうケースでは、不渡りは起こらないと考えていいでしょう。
それはなぜだかお分かりになりますか?
そもそも、銀行が手形を振り出すかどうかを決めるにあたっては、企業Aの信用情報を細かく精査したうえで、当座預金に十分な入金があること、あるいは今後の入金予定を勘案しています。
つまり、支払期日までに必要な金額が入金されないようなリスクがある場合には、銀行手形が振り出されることはありません。